外科医を志す若い諸君に

ビジョン・プログラム

まず、琉球大学医学部附属病院第一外科のホームページにアクセスしてくれて有難う。君は外科に多少とも興味と関心を持ってくれる医学生かもしれません。あるいはもうすぐ初期臨床研修が修了する研修医なのかもしれません。あるいはまた、進路変更を考えている若手医師であるのかもしれません。そんな君の顔を想像しながらこの文章を書きました。この頁では外科の先輩医師として、私が君になにを期待し、君を優秀な外科医に育て上げるためにどんなビジョンとプログラムを持っているのか語りたいと思います。

いま、全国的に外科志望者が減少し、その傾向に歯止めがかからない状況が続いています。それは何故なのでしょうか? 外科の勤務が過酷だからでしょうか? 患者さんの生死に直接関与する責任の重さでしょうか? 報酬が低すぎるからでしょうか? 先輩医師とのタイトな人間関係が煩わしいからでしょうか? ひょっとしたら手先の器用さに自信がもてないからでしょうか?

最後の疑問に関して君は全く心配無用です。これはトレーニングで必ず解決するからです。それ以外の疑問は多少当たっています。しかし、28年間外科医として生きてきた私は君に自信をもってそれを補って余りあるやりがいと喜び、そして深い満足が外科の臨床にあると言えます。もし、君が迷いながらも外科医になることをこれからの人生の選択肢に持っているなら、思い切って私たちの仲間に入りませんか? 理想に燃えて医学部に入学した君には、易きに流れず、狭き門より入れと私は言いたいのです。

思考法と方法論

君が琉球大学医学部附属病院第一外科の門を叩いてくれたら、君はどんな指導を受けるのか、その要点を述べれば次の2点に尽きます。①やはり外科医を志した以上、メスの切れる外科医に育てます。②そしてただ切ればそれでいいという職人ではなく、科学的な思考法と方法論を併せ持った外科医に育てます。

メスが切れる外科医になるためには優れた指導医のもとで多くの手術を経験する必要があります。また、科学的な思考と方法論を身に付けるには、ある時期臨床を離れてプロの研究者の指導のもと、自ら医学研究を行うことも必要だと思います。この2つの目標を達成するために琉球大学第1外科は君に6つのプログラムを用意してあります。しかも、このプログラムは君の都合に合わせて弾力的に遂行することが可能です。詳細は別頁を見てください。

第一外科は琉球大学医学部附属病院のなかで消化器外科、乳腺・内分泌外科、そして小児外科を担当しています。したがって、最終的にはこのうちの1つが君の専門修練分野となりますが、君が希望すれば専門医修練の最初の数年は心臓・血管外科と呼吸器外科を担当している第2外科へもローテートが可能です。また、専門医修練が修了した後に家庭医や一般外科医として地域医療の道に進むことも可能です。実際、第1外科の同門でそのような人生設計を選んだ医師も稀ではありません。

もし、あなたが女性なら私は強く大学病院勤務を勧めます。大学病院は比較的医師数が多いので、出産・育児であなたがある期間職場を離れてもあなたの肩代わりは可能であるからです。また、もしあなたが乳腺・内分泌外科を志望するのなら、多くの女性患者には福音となるでしょう。第1外科には乳腺・内分泌外科の専門医を目指してがんばっている女性医師も少なくありません。

歴史と伝統

琉球大学医学部は全国で最も遅くできた新設大学医学部です。率直にいって、琉球大学医学部附属病院第1外科は歴史と伝統のある本土の大学病院の外科からみれば小所帯です。しかし、その分自由でアットホームな雰囲気があります。私たちは理想を実現するために日々努力を重ね、小さくともきらりと光る外科を目指しています。

海洋性亜熱帯気候の沖縄の自然は本当に素晴らしい。まるで心が解き放たれるような自由と安らぎを感じます。この素晴らしい沖縄にある琉球大学医学部附属病院第1外科で外科医として専門医修練を始めませんか? 理想に燃える若い君とあなたに会える日を心から楽しみに待っています