肝胆膵グループ

肝胆膵班は白石祐之准教授を長に、肝胆膵悪性腫瘍を中心とした診療にあたっております。地域の基幹病院より、治療・手術困難な症例を中心に多くの患者様の紹介をいただいており、肝胆膵腫瘍の専門的かつ高度な診療、手術をおこなっております。

平成21年には、悪性腫瘍を中心として約40例の肝臓手術、約20例の胆膵手術(胆嚢摘出術は除く)、4例の脾臓手術を施行いたしております。また肝膵同時切除も4例に行っております。肝胆膵班の手術治療方針としては、低侵襲で大きな治療効果を得ることを第一の目標としております。

このために、腹腔鏡下肝切除、腹腔鏡下膵・脾切除、低肝機能症例の進行肝細胞癌症例に対する外科的ラジオ波焼灼術など、独自の診療技術開発を中心に積極的に取り組んでおります。肝胆膵班のこれらの取り組みについての理解も広がりつつあり、多くの患者様の紹介を得て経験症例数も年々増加しております。

一方で、高度進行悪性腫瘍症例に対する超拡大手術にも積極的に取り組んでおります。大腸癌両葉多発肝転移症例に対する二期的拡大肝葉切除(一期:原発巣切除+右門脈結紮+肝左葉部分切除、⇒二期:拡大右葉切除、右三区域切除、拡大右三区域切除)、胆膵悪性腫瘍に対する肝膵同時切除(HPD:拡大肝葉切除+膵頭十二指腸切除)、(肝門部)胆管癌に対する肝動脈・門脈同時切除再建を伴う拡大肝葉切除などの、超拡大手術をおこなっております。

特に、血管合併切除再建を伴う肝胆膵悪性腫瘍手術に関しては、従来より独自の技術開発を積み重ねてきており、これらが切除率向上に大きく貢献しております。また切除不能や根治術不能症例に対しては、積極的な放射線・化学療法を最新のプロトコールに基づいて入院・外来治療をおこなっております。また手術の有無にかかわらず、放射線科医師の密接な協力を得てIVR(interventional radiology)による多くの治療手段を取り入れて診療にあたっており、患者様の生活の質の向上に取り組んでおります。

これらの手術実績により、平成22年度より日本肝胆膵外科学会より、県内初の高度技能医の修練施設として認可されました。日本肝胆膵外科学会高度技能医とは、学会により肝胆膵領域における専門的な知識、かつ高い倫理性と修練された技能を備えていると認定されたものです。当施設にて研修をつむことにより、県内で肝胆膵外科の高度技能医を育成し、地域医療に送り出すことが可能となりました。