教授挨拶

高槻光寿

琉球大学大学院 医学研究科 消化器・腫瘍外科学講座
琉球大学医学部附属病院 第一外科
Department of Digestive and General Surgery, Graduate School of Medicine, University of the Ryukyus

令和元年7月1日付で消化器・腫瘍外科(第一外科)教授を拝命致しました高槻光寿(たかつき みつひさ)と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

我々が専門とする領域は消化器外科(上部消化管(食道・胃)、下部消化管(大腸)、肝胆膵)、内分泌外科(甲状腺、乳腺)、小児外科と幅広く、それぞれ高い専門性をもった医師が診療に従事しています。琉球大学医学部附属病院開設以来の歴史があり、正 義之先生、武藤良弘先生、西巻 正先生に続き、私が四代目の教授となります。県内唯一の特定機能病院として、沖縄の外科最後の砦の役割を一貫して担ってまいりました。伝統ある教室の責任者として、身の引き締まる思いであります。

私が着任するにあたり、教室のテーマを『患者第一』としました。当然のことのようですが、特に臨床だけでなく研究/教育の役割を高いレベルで求められる大学病院では、患者本位の診療を見失いがちになるものです。自分の行っていることは本当に患者さんのためになっているか、「研究のための研究」になっていないか、を常に自問自答する必要があります。教育にしても、学生や研修医のためにするものではありますが、それが患者さんの利益につながらなければ意味がない、というのが私の持論です。医学教育の評価は難しいところですが、「患者さんのための良医」を育てるのが本分であると考えています。

外科医は手術で患者さんを治療する医師であり、高い倫理性が求められます。さらに腹腔鏡手術やロボット手術、臓器移植などの発展とともに高度に専門化された現代医療では、高いプロフェッショナリズムを示す必要があります。琉球大学医学部附属病院は、県内唯一の特定機能病院として高度医療を提供する使命があり、社会の期待に応えるべく、心・技・体のバランスのとれた外科医の育成に努めてまいります。

私は大分で生まれ育ち、長崎で青年期から社会人としての時間を過ごしたいわゆる九州男児ですが、沖縄は初めての土地です。沖縄の歴史・気候・環境はやはり特有のものであり、沖縄全体でひとつにまとまることが沖縄県民の方々の健康増進につながると考えています。私は現在51歳でバリバリの現役外科医ですが、残りの人生を沖縄に捧げるつもりでやってまいりました。現在、沖縄の外科医は不足しております。医療がどれだけ進歩しても、AIの時代になっても、外科医の腕はまだまだ必要です。ぜひ多くの若い諸君にも外科医を志していただき、沖縄県民の健康のためにがんばっていきましょう。

最後に患者さんとご家族へ。我々は『手術で病気を治す』のが仕事のプロフェッショナルな集団であり、安全第一を考えて治療にあたっています。手術は怖いと思われるでしょうが、手術や麻酔の技術は格段に進歩しており、琉球大学医学部附属病院では病院全体でサポートする体制ができています。患者さんには納得いただくまで十分説明をした上で治療にあたっておりますので、安心しておまかせください。

それでは、令和の時代とともにスタートした新たな琉球大学消化器・腫瘍外科を、どうぞよろしくお願い申し上げます。