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2023年11月1日 抄読会 発表者:銘苅 正行

論文名: 

Fruquintinib versus placebo in patients with refractory metastatic colorectal cancer (FRESCO-2): an international, multicentre, randomised, double-blind, phase 3 study

雑誌:Lancet. 2023 Jul 1;402(10395):41-53.

PMID: 37331369

論文要旨

転移性結腸直腸癌に対するフルキンチニブvsプラセボの無作為化二重盲検第3相試験。

前治療を受けた転移性結腸直腸癌患者を対象に、血管内皮増殖因子受容体(VEGF-R)1、2、3の選択性が高く強力な経口阻害剤であるフルキンチニブの有効性と安全性を評価することを目的とした。化学療法および生物学的製剤の投与後に進行した症例、FTD/TPI(トリフルリジン/チピラシル)、REG(レゴラフェニブ)投与後に進行または不耐となった症例が対象となった。主要評価項目は全生存期間。全生存期間中央値はフルキンチニブ群で7.4カ月(95%CI 6.7~8.2)、プラセボ群では4.8カ月(4.0~5.8)、(HR0.66、95%CI 0.55–0.80; p<0.0001)と臨床的に有意な結果をもたらした。また患者の90%に FTD/TPI、48%にREGがすでに投与されていたが、これまで受けた治療法によらずフルキンチニブの治療効果が見られた。このことは後期ラインでも VEGF 経路の阻害が引き続き疾患制御の重要なメカニズムであることを示唆しており、さらに初期ライン投与、単剤投与への期待もできる結果であるとした。

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