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Zonation of Ribosomal DNA Transcription Defines a Stem Cell Hierarchy in Colorectal Cancer

雑誌:Cell Stem Cell

PMID:32396863

大腸癌は様々なgenotypeとphenotypeをもつ癌細胞集塊から形成されている。しかしながら、多くのribosomal DNA(rRNA)の合成やタンパク合成は癌の間質に隣接したある特定の癌細胞で行われている。従って、残りの分化した癌細胞ではRNAの合成やタンパク合成が低下しており、腫瘍細胞は分化の過程でrRNAやタンパク合成能が低下していく。Cancer stem cellとは、少数存在するだけで、元の腫瘍組織と同様の腫瘍形成能力を持つ。特に間質に隣接したZoneでは、RNA polymerase I subunit (POLR1A)のレベルが上昇しており、POLR1A high tumor cellはstem cellの作用を持つと考えられた。また、POLR1Aがより大きなLGR5+ cellのクローンを形成することが判明した。従って、このようがん幹細胞を標的とした新しい治療法の確率が期待される。

大野先生

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